ModoとFusion360

 お仕事履歴にModelART誌でお手伝いしているエントリーを書いたので、使っているソフトのことを少し。

 私がメインで使っている3DソフトはModoです。イラスト用途に使うのはもちろん、趣味でラジコン用のボディを作るのにも使っています。今まで立体化したMiniz-F1用のインディカーやスーパーフォーミュラのボディ、デルタS4、なんちゃって最新WRCなどは、Modoのみで作っています。

 いっぽうホイールや寸法の決まっているもの、テクスチャをいじらなくてもよいものにはFusion360を使うことがあります。例えばGPCar Story Lotus107で使用したイラスト。

lotus107b_pit-work

 ほとんどはModoで作っていますが、メカニックが持っているタイヤはFusionのほうが簡単。回転するタイヤはディッシュホイール的に面で作るのでModoだけでも早いのですが、正確に穴を開けたりするのをポリゴンでやろうとすると、けっこう面倒。ところが、ホイールのように円柱に穴が均等に開いているような造形の場合、Fusion360だと丸めまで含めて10分くらいで出来ちゃうんですよね。便利! 5分というのは、イラストレーターでのホイールの作図時間は含めていないですが、イラレからパスデータをFusion360に持っていけるのも、私的には超便利機能です。

fusion360で作ったLotu107用OZホイール

 こっち↓はmodoで作ったもの。1時間以上はかかったような記憶。。。

Modoでテクスチャ を貼ったLotu107用OZホイール

Modoのカットマルクラーク方式のポリゴンとFusion360のフォームの違い

 Fusion360のフォームとModoのカットマルクラーク式サブデビジョンサーフェスは、非常に似たような曲面を描くのですが、細部は微妙に異なります。Fusion360のエッヂ追加は、形状変形が自然なのが良い。これはF1のサイドポッドとモノコックのつなぎ目なんかで良さを発揮する傾向です。

他にFusion360とModoを併用した例

 ちなみにドローンレーサーのG-ZeroZEPHYRはModoで作ってビジュアルを構成。型用のデータにはModoで作ったデータをFusionに投げて穴位置など細かい調整をして仕上げた感じです。

 あとは、Mタイプ的なラジコンボディを作った時には、ボディをModo、ドライバー部分にZBrushを使用し、最後はFusion360でまとめました。

かつて使っていたソフト

Shade

 ちなみに初めて3DCGに触れたのは2000年ごろで、当時はShadeでした。Adobe Illustratorが得意だったので、Shadeのパスをうまく操れるかもしれないと思ってのチョイスでした。それはそれで正解でしたが、わりとしっかり作業しないとシワができてしまうのが難点でしたね。
 とはいえ、ブーリアンレンダリングは拡大しても精度が出るので重宝したりとか、マジカルスケッチや3Dプリント機能など、先見の明はあったソフトだと思います。ただ、Z-BrushやFusion360のような完成度が出なかったのが残念。
 今はCAD的なこともできるのですが、2バージョン飛ばせる買い切りからサブスクリプションのビジネスモデルに移行。予算的な都合で今は使っていない感じ。現在は昔Shadeでやっていた、図形から作成する3Dオブジェクトの生成は、Fusion360に移行しています。

六角大王

 2003年ごろ、ミニッツにペーパークラフトボディを載せようと、六角大王を使い始めました。これが安価なわりに非常に優秀なソフトで、これでポリゴンモデルの楽しさを体感。直感的に操作できて、ほとんどマニュアル不要だったのも素晴らしい。また、ペパクラデザイナーで現実に立体化できるのも楽しさの一因でしたね。今はClipStudioをリリースしているセルシスさんに吸収されているみたい。
 このソフトには、斜めの写真から対象となるオブジェクトをトレースすると3Dになる機能とか、非常に面白かった! その後modoに移行してからは使わなくなってしまいましたが……。

その他

 2005年くらいにmodoが使い始めた後、Blender、MAYA、ライノセラス、3dsMAXなども少しいじるのですが、モデリングのサクサク感からmodoを使い続けている感じです。最近Z-Brushを買ったものの、結局RCのフィギュア部分に使って以来、時間を作れなくて触っていないなぁ。このソフトは、なんとしてもマスターしたいところなんですけどね!

カテゴリー3D